巷で時々耳にする「バブーシュ」という言葉、
はたまた雑貨屋さんで見かけるあのキラキラしたスリッパ。
「あれは何? バブーシュって?」そんな疑問をお持ちの方に、
バブーシュについてのあれこれを詳しく解説いたします。
目次 |
●「バブーシュ」って何?
バブーシュとは、
モロッコの代表的な工芸品の革製スリッパのことで、
かかとの部分がぺったんこに折りたたまれているのが特徴です。

キラキラなスパンコールや刺繍、
サブラボタンと言う小さなポンポンがついたタイプなど、
あらゆるデザインのものが出回っています。
日本の雑貨屋さんでもよく見かけますね。
名前がわからないけど見た事ある人も多いと思います。
「バブーシュ」という名前のモロッコ革製スリッパ、
ぜひ覚えて下さいね。
バブーシュは底面が柔らかい革で作られた室内用と
底面が硬い革で作られた外履き用に分かれています。
室内用はつま先が丸くなったものが多く、
外履きは尖ったタイプが多いです。
(室内ばきでも尖ったタイプもあります)
モロッコでは家でも土足の文化なので、
外履き用を家でも外でも履いています。
日本ではつま先が丸いデザインが主流ですが、
モロッコでは尖った「ベルディ」というタイプが主流です。
つま先が丸い物は、
観光客のお土産用として作られています。
つま先が丸い室内タイプ。
室内履きの底は柔らかい革になっています。
つま先が尖ったベルディタイプ。
外でも履けるタイプは底の革が硬いです。
素材になる革は羊や山羊、
牛やラクダから作られるものがほとんどです。
羊革のものはふわふわすべすべ柔らかな履き心地、
牛革や山羊革はしっかりとした固めの肌触りになります。
●バブーシュをおすすめする理由
バブーシュの最大の醍醐味はその履き心地で、
特に羊革の物はふわふわサラサラしていて、
足を入れた途端思わず「気持ちいい〜」と言ってしまいます。
よく合皮のスリッパとの違いを聞かれますが、
全く違います。
合皮はビニール製なので通気性はありません。
履いているうちにムレてベタベタしてきます。
一方、本革のバブーシュですが、革は元々動物の皮膚、
通気性が良いのです。
店主の体感では布のスリッパよりも蒸れないと感じます。
裸足で履いた時の匂いを気にされる方がいますが、
不思議と足の匂いはしません。
内側の汚れが気になる場合は固く絞った布などで拭いて
お手入れして下さい。
また、履き心地の良さの理由として、
底の内部にスポンジが仕込んであるので、
ふわふわと足を包み込むようなフィット感が
やみつきになる人も。
(安価なバブーシュはこのスポンジが薄くしか入っていないため、
逆に履いていると床への衝撃で足が痛くなったりします)
選ばれる方も多いです。
何より色が可愛くて、
一度履いたらやめられなくなる人が続出しています。
●バブーシュはこんな場面にお役に立ちます
学校行事や習い事にも、
バブーシュはおすすめです。
スリッパのようにパタパタ音がしないので、
静かにしないといけない場面にぴったり。
足に引っ掛かって室内で転倒するケースがあるようです。
足を包み込むようにフィットするので、
●どんなデザインがあるの?

バブーシュはスパンコールのキラキラしたものが一般的ですが、
様々なデザインがあります。
一番良く見かける、
ビーズとスパンコールをふんだんに使ったデザイン。
基本的なデザインとも言えます。
おひさまという意味の
「シュミシャ」というデザイン。
数色をランダムに配置している珍しいタイプです。

スパンコールと並んで人気のデザインです。
写真のバブーシュの様に、いろんな色が入ったものと、
単色のものがあります。
このタイプもよく見かけます。

こちらは花嫁さんが結婚式で履くバブーシュです。
豪華絢爛な雰囲気。

フェズでよく見かける伝統的なデザインです。

変り種です。
特殊なデザインのバブーシュは実店舗ではなかなかなく、
ネットで販売されている事が多いです。
こちらは中にボアが敷き詰められたバブーシュ。
スウェード素材にでかポンポンが可愛いです♪
底に硬い革を使用した、外でも履けるタイプです。
●寿命は?
寿命はフローリングのお部屋で毎日使用して大体1年。
(安いバブーシュは縫い目も粗く、
革も薄っぺらかったりするので、
半年くらいで壊れる可能性があります)
詳しくはバブーシュのお手入れをご覧ください。
●どうやって作られているの?
バブーシュ業者はまず市場で革素材を選びます。
バブーシュのクオリティが変わります。
ミシンを使う場合もありますが、
手縫いの所もあります。
なのでなかなか大量生産はできませんが、
工場というよりは、小さな工房で
数人の職人さんで作っているような所が多いです。
参考記事
メズモロで仕入れているバブーシュの工房
日本人がデザインしたものは
「可愛い!」って言われちゃうだけでなく、
まだ履いた事のない人は、ぜひ一度お試し下さい。
