バブーシュとは、
モロッコの代表的な工芸品の革製スリッパのことで、
かかとの部分がぺったんこに折りたたまれているのが特徴です。

ちなみに「バブーシュ」というのはフランス語で、
アラビア語では「ブルガ」と言います。

日本の雑貨屋さんでもよく見かけますね。
名前がわからないけど見た事ある人も多いと思います。

「バブーシュ」という名前のモロッコ革製スリッパ、
ぜひ覚えて下さいね。

バブーシュは底面が柔らかい革で作られた室内用と
底面が硬い革で作られた外履き用に分かれています。

室内用はつま先が丸くなったものが多く、
外履きは尖ったタイプが多いです。
（室内ばきでも尖ったタイプもあります）
モロッコでは家でも土足の文化なので、
外履き用を家でも外でも履いています。

日本ではつま先が丸いデザインが主流ですが、
モロッコでは尖った「ベルディ」というタイプが主流です。

つま先が丸い物は、
現地では観光客のお土産用として作られています。

つま先が丸い室内タイプ。

室内履きの底は柔らかい革になっています。

つま先が尖ったベルディタイプ。

外でも履けるタイプは底の革が硬いです。


素材になる革は羊や山羊、
牛やラクダから作られるものがほとんどです。

羊革のものはふわふわすべすべ柔らかな履き心地、
牛革や山羊革はしっかりとした固めの肌触りになります。

バブーシュを履くことによる
最大のメリットはその履き心地で、
特に羊革の物は柔らかでサラサラしていて、
足を入れた途端思わず
「気持ちいい〜」と言ってしまいます。

本革のスリッパは高価なので、
合皮のスリッパを選ぶ方もいると思いますが、
得られる快適さは全く違います。

合皮はビニール製なので通気性はありません。
履いているうちにムレてベタベタしてきます。

一方、本革のバブーシュですが、革は元々動物の皮膚、
通気性が良いのです。

店主の体感では布のスリッパよりも蒸れないと感じます。

匂いに関しても気にされる方がいますが、
裸足で履いても不思議と足の匂いは付きません。

内側の汚れが気になる場合は固く絞った布などで拭いて
お手入れして下さい。

お手入れをきちんとして大切に履けば数年長持ちもします。

さらに、もう一つの履き心地の良さとなるポイントは、
底の内部にスポンジが仕込んであること。
ふわふわと足を包み込むような癒し効果があります。

ちなみに安価なバブーシュは
このスポンジが薄くしか入っていないため、
逆に履いていると床への衝撃で足が痛くなったりします。

お家の中だけでなく、
学校行事や習い事にも、
バブーシュはおすすめです。

スリッパのようにパタパタ音がしないので、
静かにしないといけない場面にぴったり。

バブーシュはスパンコールのキラキラしたものが一般的ですが、
様々なデザインがあります。

一番良く見かける、
ビーズとスパンコールをふんだんに使ったデザイン。
基本的なデザインとも言えます。

こちらは中にボアが敷き詰められたバブーシュ。
スウェード素材にでかポンポンが可愛いです♪

バブーシュ業者はまず市場で革素材を選びます。

工場というよりは、小さな工房で
数人の職人さんで作っているような所が多いです。


参考記事

メズモロで仕入れているバブーシュの工房

 

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