モロッコラグ「アフニフ」の魅力

モロッコのラグは様々な種類があります。
<参考記事>
モロッコインテリアの参考に
〜モロッコラグの種類をご紹介〜
今回は「アフニフ」についてのお話。
最初にモロッコのラグに惹かれたのは、
「アフニフ」という種類のラグに出会った事でした。
それまではモロッコのラグは派手で重くて大きくて、
自宅のインテリアとは合わないと思っていました。
2013年に旅行でモロッコを訪れた時に様々なラグを見ましたが、
その中に控えめで色味も落ち着いた可愛いラグがありました。
「このラグなら自宅に連れ帰ってもいいかも」そう思い、
購入して自宅に敷いてみたら部屋に合う! しかも可愛い!!
このラグの事が気になり調べてみると、
「アフニフ」という種類のモロッコラグということが判明しました。
当時はほとんど知る人がいなかったアフニフ、
「このラグを日本の人たちにも広めたい!」
そんな気持ちから気付けばオンラインショップを立ち上げていました。笑
下の写真↓は一番最初に仕入れたラグ達。(懐かしい・・)
当初はアフニフ専門でやっていました。
ちなみにモロッコのラグは生産地の名前がついている事が多いですが
(「ベニワレン」や「タズナフト」など)、
アフニフも生産地の名前だと思っていました。
(ラグ屋のおじさんもそう言っていたので)
いつかアフニフという土地に行ってみたい!
Google mapでその場所を探しまくりましたが、
結局見つけることはできず・・。
しかし後にモロッコラグに詳しいモロッコ人に聞いた所、
アフニフという場所はないそうです。
アフニフとは「平織りのラグ」という意味だそうで、
「キリム」と同義語らしいです。
なのでアフニフは決まった土地で作られるものではなく、
モロッコ全土で織られているラグだそうです。
ただ、同じアフニフでもモロッコ北部と南部では模様が少し違うようです。
モロッコ北部のアフニフは、
線が細くて矢印みたいな模様が特徴です。
モロッコ南部のアフニフは、上の写真のように、
小さな模様が散りばめられたパターンが多いです。
アフニフの魅力は平織りのラグなので、気軽に使える事。
小さなものは持ち運びも便利なので、
キャンプやピクニックなどアウトドアの場面でも使えます。
屋外では赤やオレンジなど目を引く色が可愛いですね〜。
そして意外にも和室と合わせても素敵なんです。
アフニフはあまりごちゃごちゃしていない、
単色のものが多いです。
(ツートンやボーダーっぽいのもたまにありますが)
控えめな幾何学模様は一個一個見ていると、
その個性が面白い。
そしてその模様にはそれぞれ魔除けや家族の繁栄など、
意味が込められています。
色も赤やオレンジ、黄色、黒、ブルーなど様々な色があり、
自分のお部屋に合った色を選ぶのも楽しいです。
縦糸にコットン、横糸はウールの天然素材。
化学繊維のものは使い込んでいくうちに劣化していきますが、
天然のウールは毛玉にもなりにくく、
劣化というより味が出てきます。
また、ウールは元々動物の毛なので湿気の調節もしてくれます。
夏はさらっとしていて冬は暖か。
アフニフは平織りのラグなので、
モフモフ系のラグに比べたら暖かさは劣りますが、
それでも寒い時にラグの上に座ると、
おしりがじんわり暖かくなるのです。
夏と冬でラグを替えるのが手間な方には、
アフニフは通年使えるのでおすすめです。
お洗濯も自宅でできます。
※お手入れの注意点はいくつかございます。
アフニフは以前は比較的安価で
どこにでも売られているわりと買いやすいラグでしたが、
近年は数が減り、以前ほど見かけなくなりました。
価格も高騰し、希少なラグになってきています。
アフニフはシンプルではありますが、
目がぎゅっと詰まっていて、織るのに手間と時間がかかります。
そう言った点からも織り手が少なくなってきているのかもしれません。
(流行が少し下火になったというものあるかもしれませんが)
そうは言っても使い勝手も良く、可愛いアフニフ。
少なくなったとは言えまだまだ出回っているラグなので、
メズモロとしては今も変わらず一押しのモロッコラグなのでした。