【モロッコ旅行記 Season4 】9日目 <エッサウィラ>

※この記事は2018年4月に
モロッコに行った時の記録をリライトしたものです。
エッサウィラに向かう朝、
まだみんな寝ていたけどそっとお宿を出発しました。
ドゥカラ門の前から駅まで行ける
電気バスがあると教えてもらっていたので、
バス停で待っていたらオレンジ色のきれいめなバスがやってきた。


将来的にはここはトラムが走るようになるのだとか。
(道路も電気バス専用レーンができていた。)
電気バスはどこまで乗っても10DH(だったかな?)で、
10〜15分くらいおきくらいに出ています。
便利便利♪
車内も明るくきれいです♪
マラケシュ駅まではバス停二つ分くらい。(近いね)
バスターミナルはマラケシュ駅の隣なので、ここで降ります。
バスの出発まではターミナルの中のカフェでノスノスを飲んで待ちました。

さて今日はどんな一日になるかな〜?
ワルザザードの路線はモロッコ人や各国の観光客が多かったけど、
途中ドライブインのような所で休憩。
マラケシュを出てしばらくはピンクの壁が多いけど、
エッサウィラ行き、9時発のバスはスペシャル号らしく、
運賃も若干高いんだけど、wifiが車内で使えるとか
(私は何故だか接続できませんでしたが)、座席が広いとかあるようです。
この日も一番前の席!
マラケシュ始発なので、先に席に誰か座ってることもなく、窓側を確保!!
眺めはバッチリです!
ワルザザードの路線はモロッコ人や各国の観光客が多かったけど、
エッサウィラの路線は(おそらく)フランス人が多い!
前にパリに行った時に、
フランス人は冷たいと聞いていたわりには普通だよなと思っていたけど、
モロッコの南部の雰囲気と比べてしまうと
冷たい(そんなことはないのだと思うけど)感じがするのはわかる気がする。
話しかけてきたり微笑みかけてくることはない。
途中ドライブインのような所で休憩。
ここはアトラス山中のカオスな休憩所と違い、普通のドライブインでした。
ジュースやお菓子や軽食などあります。
トイレはチップ制なので、ご利用の際は小銭のご用意を。
マラケシュを出てしばらくはピンクの壁が多いけど、
エッサウィラに近づくにつれて建物の色が白とブルーになってきます。
そう言えば、これまで完全に一人ってなかったなぁとふと思う。
移動は一人でも目的地には知り合いがいたり、
ドライバーやガイドが一緒のことがほとんどだったから、
エッサウィラの街に着いても
誰もいないんだよなぁとちょっと心細くなった。
マラケシュではバイヤーさんや
お宿のひかるさんがいるから何かあったらいろいろ聞ける。
でも、一人って不安だな、と今さらながら
気づく&みんなのありがたさが身にしみた。
エッサウィラに到着しました!

バスの停車場を降りると、
リヤカーの荷物持ちのおじさんが何人か待機しています。
地図上ではそれほど難しくもないし、大した距離でもさなそうだったけど、
道中どんな感じかわからないし、お宿の場所も見つけられるかわからなかったので、
リヤカーおじさんに道案内を兼ねて20DHで荷物持ちをお願いしました。
「わかるのかな?」の思いましたが、
バスの停車場を管理している男の人が宿の名前と場所を伝えてくれて、
おじさんは「はいはい」みたいな感じで歩き出しました。
その後ろをとことこ付いていきます。
門を入っていよいよエッサウィラの旧市街へ入りますよー。
「バラック!バラック!(どいてどいて!)」と
言いながらおじさんは細い路地をまっすぐ行きます。

ひたすらまっすぐ5分くらい歩いた所で「ここだよ」って感じでお宿前に着きました。
おじさんはこの街の事は熟知してるんだね。
でも、マラケシュやフェズに比べたらコンパクトで道もわかりやすそう。
お宿はブッキングサイトで見つけたインテリアがとても可愛いリヤド、
「カーサ・デル・マール」。
楽しみです♪
しかし、呼び鈴を鳴らしても誰も出てこない・・・。
まだチェックイン時間じゃないから仕方ないけど、
どうしよう???

誰か来るまでしばらく待っていたら、中から人が出てきた。
でも宿泊客のようで、「中で待ってたら?」と入れてくれた。
ロビーのような所で「すみませーん!」と人を呼んでみたけど、誰も来ない。
上の方で人の気配はするのだけど・・・。
そこでもしばらく待ってみたけど誰も来ないので、
荷物をロビーに置いて置き手紙も残して外に出た。
(とにかくお腹がすいていたのね〜。^ ^;)

エッサウィラは海の街。
シャウエンはブルー、マラケシュはピンク、フェズはベージュと
街のカラーがあったりするけど、エッサウィラは白とブルーの街。
ザザーンと波の音と、カモメの鳴き声、潮の香りが印象的な街でした。
さて、ご飯がてら探検探検♪
お腹が空いていた私は、食べ物を求めて街に出ました。
高い城壁の向こうではザザーンと波の音がしているけど、一向に海は見えず・・。
なんとなく壁に近い所に沿って歩いていたら、可愛い色のレストラン発見。
メニューを覗き込むとモロッコでは珍しいパスタ!!
モロッコ料理に飽きてきてたので、写真のボロネーゼに釘付けに!
中にいた気さくな感じのおばちゃんが「どうぞ〜!」って感じで
声をかけて来たので、ここに入ってみる事にした。
迷わずボロネーゼを注文。
モロッコのパスタで美味しい物に出会った事がないが、
どんなのが出てくるかな〜としばし待つ。

そして出てきたボロネーゼ!
メニューの写真の通り美味しそう!!
ビジュアル的には合格!!
で、お味の方ですが、不味くはない、美味しいのだけど、
スパイス使いがモロッコ風になっている。
いわゆる私が知ってるミートソースとはちょっと別物感がありました。
まぁでもモロッコでこれはレベルが高い方。
男の店員さんもいて「後でテラスに上がっていいよ〜。海が見えるよ。」
と言うので食後に上がらせてもらった。
テラスは海風が吹いていてエッサウィラの家々が見えました。
白い家と海、ちょっとギリシャみたい。
(ギリシャ行ったことないけど。)

モロッコ人はエッサウィラが好きで、
日本人でもエッサウィラが好きな人は多いけど、
なるほどわかる気はする。
でも、店を出ようとした時に、その男の店員がこっそり、
「夜はどうしてるの?お酒飲める所知ってるからおいでよ。」と言って来た。
何だかおばちゃんは良い人だったし、この店員さんも優しげだったのに、
ちょっと怪しい発言されて残念な気持ちになった。
(イスラム圏の人が積極的にお酒に誘ってくるのは胡散臭い。)
初めて会った異国の人がぱっと見だけで
100%良い人と断言はできないのはわかっているが・・。
その後はこの店の前は通らないように気をつけた。
ご飯を食べてひとまずまたお宿に戻ってみる。
「宿の人いるかなぁ〜?」
呼び鈴を鳴らすとスタッフらしき人が出てきた。
「さっき荷物と置き手紙を残していったんですけど・・」と言うと、
「あぁ〜」と言って、チェックインの手続きをしてくれた。
この辺の人は普段フランス語をメインに使っているようで、
何かとフランス語で話そうとするので、全然わからない。
何とか英語(それも片言ですが・・)、で乗り切った。
前にエッサウィラに来た時も感じたのだけど、
お店の人もお宿の人も、南部の人たちから比べるとそっけない。
いや、この人たちにとってはこれで普通なんだろうけど、
南部の底抜けに屈託のない感じに触れてしまうと、
ちょっと「冷たい」とまで感じてしまう。
フランス人観光客も多いし、ここの人の気質がフランスっぽいのかな?
別に不親切とかそういうんじゃないんだけどね。
さて、気を取り直してお部屋のご紹介!!

このお宿はネットの予約サイトで探して、お部屋の写真が素敵すぎたので、
「ここに泊まりたい!」と予約した宿でした。


思った通りの可愛いインテリア!!
各部屋ごとに色が違うのですが、私のお部屋は赤が基調のお部屋でした。

ベッドカバーや、カーテンなど、ふむふむとインテリアの参考になります。
うちでも取り入れたい!!

各部屋の外は屋外で、開放感があります!
白とブルーのコントラストが美しい!!

屋上テラスからは海が見えました!!
何時間でもぼーーっとしてしまいそう!!
お宿でのんびりもしたいけど、エッサウィラの街ももう少し歩きたいので、
再び街に繰り出したのでした。
エッサウィラの街歩き♪
メディナの城壁の外へ。
エッサウィラは海沿いの街なので、漁港があります。
エッサウィラカラーの青い小舟がいっぱい!!

すごい数の小舟です。
後ろの方の船はどうやって出るのか!?

エッサウィラといえば、このたくさんのカモメが飛び交う風景。
すごい!ヒッチコックの世界だ!
鳥嫌いな方にとってはこんな状況恐怖でしかないですね。(^ ^;)
カモメは漁師さんの方をチラチラ見ながら飛んでるんですよー。
ここのお魚は美味しいお魚だってわかってるんですね。

海側から見たメディナの外側。
この城壁の中に迷路の街があります。
白とブルーのコントラストが綺麗。
エッサウィラの街に魅了される人が多いのもうなずけますね。
モロッコはどこでも猫がいっぱいいるけど、
エッサウィラは今まで見た街の中でダントツの猫天国。
道の人通りのある所でもわりと手前まで出てきて平気でぐーすか寝てる。
「踏んづけちゃうよ!」って思っちゃうくらい。
それだけ猫をいじめる人がいないんだね。


しかし何だろなー。
一度目に来た時も感じたのだが、
確かにエッサウィラはきれいで落ち着いた街なんだけど、
静かで穏やかが勢いがなく感じてしまうのだ。
シャウエンの街も同じく静かできれいで穏やかだけど、
スペインの色が濃いのか、もっと人々が朗らかな感じがした。
マラケシュは時に「ええい!」ってくらいうざいけど、
それでも心が揺さぶられることが多い。
エッサウィラの感銘を受けてモロッコにはまったという人も多いけど、
どうも私には刺さらない。
相性というか、人それぞれの感性なんでしょうけどね。
みんなが良いと言っても自分にとって良いかどうかはわからない。


宿に戻ったら宿のオーナーさんがいて
(チェックイン時に対応した人はスタッフだったっぽい)
明日の朝食の時間についてたずねられたけど、
バスの時間が早いんだと話をしたら、
その時間だと用意ができないから、
キッチンにコーヒーだけ用意しておくと言われた。
それはそれで別に不親切でもない対応なんだけど、
ワルザザードのホテルのお姉さんが買い出しに行って
夜に部屋まで朝食セットを持ってきてくれた事を思うと、
ちょっと物足りなく思った。
部屋に戻り、ざざーんと波の音だけが響く。
他に人の気配のなさが心細くなる。
モロッコで一人でもあまり寂しいと思った事がないのだが、
マラケシュのお宿のいつも人の気配がする安心感が恋しいなぁと思った。
とりあえずスマホに入れてあった音楽を流す。
(便利な時代になりました。)
あえて邦楽を流して心をほっとさせた。
