トップバナー202206
大田区・洗足池店舗へのアクセスなど
詳細はこちら

旅する小説「星の王子と砂漠の井戸」

第2話<二人の探しもの>


びっくりしたのはこっちの方だ!って言うか日本語!?


「日本の方ですか?」

と問いかけると、


「そうだよ」

と答えた。


一人旅で心細かった私は、こんな所で日本人に会うとは!と、
ちょっと心が弾んだ。


バレない様に(ってバレバレだけど)涙を手でぬぐって、

「どちらからいらしたんですか?」と聞いた。


「東京」


「え、私も同じ!」


王子もなんとなく私の隣に腰を下ろした。


「モロッコには一ヶ月くらいいる。砂漠はもう一週間」


「バックパッカーとか?」


「まぁ、そんなもんかな」


「かっこいいなぁ!
私なんて初めての一人旅で
三日前にモロッコに来たばかりのペーペーだよ」



と苦笑した。


王子は何も答えず微かな笑みを浮かべていた。

星の王子 第二話


「お姉さん名前なんて言うの?」



王子が聞いてきた。


「奈美。あなたは?」


「優」


太陽が地平線に近づくにつれ、辺りは一面オレンジ色に染まり、
二人はしばらく黙って夕日を見つめていた。


こんなイケメン君と二人でサハラの夕日を見てるだなんて。



さっきまで悟史の事を考えて泣いていたのに、
なんだか不謹慎な気持ちになった。


それにしても一人で一ヶ月もモロッコに滞在しているなんて
優雅なものだな。

若いのにお金はどうしているんだろう? バイトで貯めたのかな?


よく見てみると、そこはかとなく育ちの良さそうな雰囲気だから、

親に出してもらっているのかな?


「優くんはなんでモロッコに来たの?」


「うーん、何もないこの砂漠に
美しい何かが隠されているような気がしたから」


「え?! ね、それってもしかして星の王子さまの……」と言うと


「知ってるの? 星の王子さまの話!」

とぱっと顔が華やいだ。


「砂漠が美しいのは、
どこかに井戸を隠しているからだって言うんだけどさ、
井戸を見つけたら人生が開けるような気がして。

実際この地に来てみればその意味がわかるのかなって思ってさ」


「私も! 井戸を見つけたくてここに来たの!
優くんはそれで見つかった?」


「いや、まだ見つかんないな……」

そう言って笑いながら目を伏せた。


その顔を見ていたら自分でも驚く様な言葉を発していた。


「ねぇ、私ドライバーと一緒にモロッコを回っているんだけど、

砂漠の入り口のホテルに明日迎えに来てくれるの。

英語しか話せないドライバーで、私一人で英語もよくわかんないし、

連れがいた方が面白そうだから一緒に車で旅しない?」


王子は一瞬驚いたような顔を見せたが、
すぐに落ち着いた表情で言った。


「俺と一緒に旅とか、やめておいた方がいいんじゃない?」


「え?なんで?」


「俺、人殺しだからさ」



私は話し方を忘れた九官鳥みたいに、
口をぱくぱくさせて言葉を失った。




会員登録で便利&お得情報ゲット!

10,000円以上お買上げで送料無料
(北海道と沖縄は15,000円以上で送料無料)

ポイントは登録後すぐに使えます。
ポイントプレゼントバナー

友だち追加でお店の情報が届きます。
友だち追加

楽天ID決済がご利用できます。
楽天ID決済

在庫処分バナー

営業日カレンダー
  • 今日
  • 休業日
  • 店舗営業日



洗足池店舗営業日は
水・木・土の11:00-17:00です。
オンラインショップのご注文は
いつでもしていただけます。
日曜日はネットショップの
お問い合わせ等もお休みとなります。

洗足池店舗詳細はこちら


店主よりご挨拶

こんにちは!メズモロです!
キュートなモロッコ雑貨を、
真心をこめてお届けします!

モロッコを旅して出会ったモロッコの雑貨たち。
その可愛さに心を奪われただけでなく、
モロッコの工芸品を買う事はモロッコの人々の
生活の助けになるという事を知り、
2013年にショップを立ち上げました。
小さなショップですが素敵なモロッコ雑貨を通じて、
モロッコと日本の人々の笑顔が増えれば幸いです。

店長日記はこちら >>

ショップインフォメーション

モロッコラグについて

バブーシュについて

モロッコ旅行記Season1

モロッコ旅行記Season2

旅する小説「星の王子と砂漠の井戸」

ページトップへ